旧東燃総合研究所で芽生えた研究が見事に開花し、開発、応用研究を経て商品化された微多孔膜を製造している東燃化学株式会社/東燃機能膜合同会社那須工場を見学した。
豊かな自然に囲まれた那須の広い原野に立地し工場敷地面積は約3万1千坪。合成樹脂フィルム製造プラントはオフサイトを除き全て屋内で、石油や石油化学工場とはややおもむきを異にする。延伸された薄いフィルムに昆虫や埃が入り込まないよう細心の注意が払われており、セパレーター用フィルムの最終仕上げはクリーンルームで行なわれていた。
ティッシュペーパーより薄いフィルム(微多孔膜)はリチュウムイオン電池(2次電池)の分離膜として成長が著しく、携帯電話やパソコン、デジカメ等に普く使用されている。将来はハイブリッドカーや電気自動車の大型電池に用途の拡大が期待されている。
最近は分離膜もだんだんと薄く(~10μm)且つ高強度なものが期待されているようだ。時代を先取りする技術/商品開発に久々に触れた思いがした。見学に参加したOBが現役に多くの疑問、質問を投げかけていたのも印象的であった。
工場見学後、那須塩原市の乃木温泉ホテルに場を移しOB・現役の交流懇親会を行い久々の邂逅を楽しんだ。余談:「乃木温泉ホテル」の温泉は強いアルカリ泉であったのに対し、那須湯本の「鹿の湯」は強い酸性泉であった
以上
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