氏 名

橋本 達男

 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成21年2月01日
表 題

ごぶさたしてます(長寿の秘訣とは)

本   文 


 1922年(大正11年)4月12日生れ、当年取って、87才の禿頭、白髪、しかも身長158cm体重54kgと、誠に貧相な爺々ですが、月一ゴルフ、スコアー100切、あわよくば「エイジシュター」を目出して日夜悪戦苦闘を続けている所謂世に言う元気な男と言われ、先輩後輩からその秘訣は何かと、問われ続けていますが、秘訣など何もないのです。強いて言えば、私が過ごしてきた過去の日常生活にあるのです。

 御存知の通り、私達の年代は、戦前、戦中、戦後のそれはそれは、筆舌に尽くし難い苦難の道でした。御多聞にもれず私も軍隊経験があります。九死に一生を得、生死をさまよう時も、度々ありました。でも何とか生きようと、全身全霊を駆使して苦痛に耐えてきました。

 そして戦後、縁あって東燃と言う、国家そのものの発展の基礎となる、石油精製会社に勤務することが出来、国家も、会社も、個人も、敗戦国とは言え、建国以来の発展を遂げた時代に、サラリーマンとして、実に恵まれた環境、それは経済的にも、人間関係でも申し分の無い条件下で27年間勤務出来た事、此の苛酷と恵まれた環境の2つの全く相反する時代を私の頭の中で、何とかバランスを取りながら、したたかに生きて来ただけです。

 でもその根本にあるのは忍耐の精神です。耐えることは一見後退の様に見えますが、実はこれは大変な事であります。耐えに耐えて、耐えしのんで、そして活路を見出すのです。

 あのみじめな過去の敗戦も、忍の精神を忘れた軍が真珠湾攻撃をした事に始まります。耐えに耐え強靭な肉体と精神を身に付ける事が、長寿への第一歩です。そしてそのことが天寿を全うする極意なのです。

                                                  以 上

橋本 達男氏

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