少年少女発明クラブ指導員の一人として クラブに参加するようになって18年になりますが、先に クラブを簡単に紹介します。
海南市が主催、3年生以上の小学生を対象に約20人が活動。月2回隔週土曜日、一年を通して開催。革工作、土木、電子工作等指導員4人(昨年まで6人、事情で二人引退。全員私より年上で、ここでも高齢化)で担当。
私は好きな木工作りを受け持っています。資料作成、材料調達、下準備、当日の指導等一年を通して結構忙しく、いつもしんどいと思いつつ、これも、好きだからこそ、ここまでやってこられたのだと思っています。
「海南市少年少女発明クラブ」20周年記念誌(平成16年)への投稿文の中から抜粋して、今も変らない私のクラブ取り組みへの“想い”を述べさせていただきます。
『とにかく今の子供は忙しい、自分で工夫し、苦労して物を作り、出来上がった時の喜び、うまくいかなかった時の悔しさを味わうことが殆どなくなったように思う。家の手伝いにしても、やることがないのではなく、しない、させないのである。
このような今の世の中だからこそ、学校を離れた生活の中に、塾やゲームを忘れる“とき”があってもいいのではないか。いや、忘れる“時間”を作り出してほしい。ホット一息つける時間と場所、すなわち「遊び」を取り入れてほしいと思う。その為には親の理解と後押しも欠かせない。
塾、習い事、ゲーム機、ケイタイ・・・を否定するものではない。しかし、「遊び」を忘れてほしくないのである。「遊ぶ」ことの楽しさ、喜びを見出せる子供であってほしい。
そのひとつとして、「発明クラブ」に目を向け、足を運んでほしい。
ここに重ねた「ほしい」が私の子供達に対す“想い”であり、“願い”でもある。
「発明」といった大それたものではなく、道具を使い、作品を作り上げていく過程で、物作りの苦労、楽しさ、友達との助け合い、出来上がったときの達成感を味わってもらえれば。
そして、「クラブ」の経験を生かして、将来、自分の子供と、または夫婦で日曜大工を楽しむ微笑ましい家庭をつくってもらえれば、それで十分である。
もちろん、モノづくりに関わる道を歩んでくれれば、それに越したことはない。
子供の頃の思い出のない大人は寂しいと思う。このクラブが、抵抗なく道具を持つ習慣を育て、子供と共に日曜大工を楽しむ親父となってくれれば幸いである。
その一助になればと思っている。』
ここまでやってこられたのは、講師の先生方との協力体制、指導を通じての心と頭のレフレッシュ、1年を通じてのほどよい緊張感、そして、やはり子供達とのふれあい、笑顔であったような気がする。
もちろん、妻の理解と協力があってのこと、ありがたく思っている。指導員とクラブ員が和気あいあいと楽しい、和やかなクラブとなるよう心がけています。
これからも出来るかぎり 続けていきたいと思っています。
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