氏 名
森  規
 所 属
東燃和歌山OB会
 掲 載 日
平成22年02月15日
表 題

日前宮

本   文 


 日前宮は、旧官幣大社で日前大神(ひのくまおおかみ)と国懸大神(くにかかすおおかみ)を祭神とし、同一境内に約200メートル離れて社殿が並んで建てられ、西側が日前神宮、東側が国懸神宮であり、ともに南面する。両者を合わせて日前宮と呼ぶ。

 古代より紀伊国造家が祀ってきた神社(現在も紀家が世襲制で祀っているとの事)で、古代においては紀伊国ばかりでなく、朝廷との関わりも強く、大きな勢力を有した。
 日前宮のご神体は日像鏡(ひがたのかがみ)、国懸宮のご神体は日矛鏡(ひぼこのかがみ)で三種の神器の1つ八咫鏡とともに作ったものといわれる。

 神楽殿では薪能・結婚式(私事で申し訳ないが50年前に、ここで結婚式を挙げた)・各種御祈祷が行われる。日前宮を含む秋月一帯は秋月遺跡と呼ばれ、古代豪族紀氏に関係した遺跡とみられる。

 境内の西側にある県立向陽高校内では5世紀前半の方墳1基、6世紀全般の円墳3基、須恵器や土師器の壷、かめなどが約50個、勾玉、ガラスの小玉など玉類計13個が周りからみつかった。
 また奈良時代の建物跡、平安・室町時代の井戸もみつかった。境内東側にある中学校の建設時には、勤労奉仕(今で言うボランティア)として卒業生や父兄が森の木の伐採・整地作業に参加したのを記憶している。
 初詣での参拝客数は県内トップである。
                                                  以上

日前宮の大鳥居
神楽殿
日前神宮
国懸神宮

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