場内が真っ暗になると、ジェット戦闘機の編隊が、頭上に轟音と共に迫って来る。ここは航空自衛隊浜松広報館にある全天周シアターである。球形天井一杯に映し出される大井川流域や南アルプス、富士山の飛行機からの景観は改めて国土の自然美を再認識させてくれる。この広報館は歴代の戦闘機や最新のミサイルの展示、それにゲーム感覚のシミュレーターもあって、子供連れの家族も楽しめる。
今年の清水OB会のバス旅行は、地産地消ではないが、近場の浜松としたためか、当初参加者は40名を越えたが、体調や健康の不調を訴える人もでて、5月11日、旅行当日には30名となってしまった。高齢化が垣間見えるようで、少し寂しい。
一切れの鰻の蒲焼付の昼食後は、摩訶耶寺に向かう。広い庭園の池に配された石組みは中世の作庭とされ、新緑の樹木を背景として、心を広げ和ませる。摩訶耶寺には平安期の国宝指定の仏像や江戸期の天井図があり、遠州の古刹のひとつである。
最先端の技術で支えられる、軍事という現実を目の当たりにし、また日本古来の精神世界に一瞬身をおく、今回のバス旅行であった。