年末に帰国、自由な時間を持て余しています。現地に残留したメンバーからの近況報告では、担当設備の性能保証運転も完了、5月にはメンバー数人を残して帰国するとのこと、操業は完全にベトナムサイドに移管されたとのことです。
何人かのOB諸兄からベトナム第2報を、というお話を貰いながら、愚図愚図しているうちに半年が経過してしまいました。昨年9月に、日本では経験できないような超大型台風に遭遇しました。その経験を! 昨年の話で賞味期限切れですが。
フィリピン本土で3日間暴れまわった台風が現地を直撃したのは9月28日、朝から暴風雨で道路に木が倒れこみ通行不可の連絡がありキャンプで待機、昼になって、風雨は、さらに強くなり、玄関付近でガチャーンと大音響、覗いて見るとポーチ部の天井が吹き込んだ強風に吹き抜かれて天井裏が丸見え。
その後、屋根を瓦が滑る音がし、軒下辺りにバラバラと降ってくる。居間の天井裏に落ちる雨の音が、ポトポトから連続音変わり、天井の電灯がショートして停電。電灯取り付け部から水が糸を引くように床に落ちてくる。水の量はロープ程の太さになり天井が撓む。急いで壁際に避難する。とうとう天井の半分が溜まった雨水の重みに耐えかねて落下、下から覗くと屋根に大穴があいて空が見える。
旅行カバンに身の回り品を詰め込み、携帯で同僚と連絡、同様に破壊された部屋とまだ無事の部屋もある。無事な部屋へ避難することに決め、外へ出る。瓦や千切れた枝が飛んでくる。強風で飛ばされそうになり危なくて進めない。あきらめて自室に引き返す。夜になって、ようやく雨は小降りになるが風はまだ強い。寝室の天井も、雨漏りが始まり、まだ天井裏でポトポトと雨が落ちる音がする。もっとも安全そうな壁際にソフアを寄せて仮眠する。翌朝、ようやく風も弱くなる。外へ出てびっくり、ほとんどの宿舎に被害、樹木も枝が折れ、根っ子からひっくりかえったものも、広葉樹の葉は吹き飛んで裸状態、この後一週間、停電が続き、蝋燭生活を経験しました。
添付の写真は、台風通過後のもので、工場周辺の田圃は湖に変貌、キャンプ宿舎の屋根は軒部分の瓦は吹き飛ばされ、中央部にポッカリ大穴が、部屋の天井は落下、同僚の部屋ではベッドの上に天井が落下したところもあり、幸い夜勤で不在だったため無事。
ベトナムでも10年に一度あるかどうかの超大型台風、自然の脅威に緊張しっぱなしの一日でした。
追伸:お皿の上に乗った珍味は? (答:ヤギの脳みそ、なかなかの珍味でした。)
以上
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