静岡県立美術館は有度山丘陵の彫刻が点在するプロムナードを登ったところに在る。
そこで6月中旬に開催された二科会写真部、静岡支部公募写真展で、S35年入社の鈴木賢武さんが見事静岡県知事賞を獲得した。
“eyes”と題された3枚の組写真は彼のレンズを通して、鮮やかに目のイメージを形象化して観る人の感覚に新鮮な驚きを与える。こんな目もあるんだなぁとそこにエスプリやユーモアを感じさせ、心を楽しませる写真となっている。
鈴木さんは趣味として写真を撮り続けているが、月刊アサヒカメラ公募の月例コンテストでアサヒカメラ(年度賞)組写真の部1位、モノクロ写真の部3位も獲得した実力の写真家ではある。でも今回の写真は常日頃彼が言っている街中で普段見過ごしている“面白い写真”を如実に実現しているとは素人の印象である。
今回の県知事賞は彼の今後の大いなる飛躍を十二分に予感させる受賞である。
以上
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