氏 名
橋本 昌明
 所 属
東燃本社OB会
 掲 載 日
平成24年 2月20日
表 題

 著書紹介『会いたかった人、司馬遼太郎』

本   文 


 東燃本社OB中村義さんが最近4冊目の著書‘会いたかった人、司馬遼太郎’を文芸社より出版されましたので紹介致します。中村さんはライフワーク研究家として、公民館、社会福祉協議会、教育委員会、市民大学、市役所などで‘生きがい、ライフテーマ、環境、街づくり、エッセイを楽しもう’などをテーマに市民講師として活躍されています。
 出版を聞いて、早速小生は著書を取り寄せ拝読しました。中村さんのまさに熱烈な司馬ファンとしての想いが全般に溢れている好著で感服しました。司馬氏もさすがに天国で苦笑いされていることでしょう。各所のコラムも参考情報として理解を深めるために役立ち、掲載タイミングも良く、アクセントが効いています。
 司馬作品は長編が多く最後まで読破することは大変ですが、小生は司馬作品のNHK大河ドラマ映像をほとんど見ています。司馬作品は‘高度成長の応援歌’として幅広く愛読されてきましたが、晩年10年間、全精力を傾注して文芸春秋に書き続けた‘この国のかたち’では様々な問題提起を行い、バブル崩壊の悲惨さを目の当たりにして彼の憂国、痛恨の色を帯び始めています。  
 東日本大震災以降、現代はまさに政治、経済、外交、技術など全般に渡り、先行き不透明な価値観なきグローバル時代において、今こそ司馬氏のような強烈なリーダシップを持つ羅針盤、史観、人材が求められていると考えます。是非、東燃OBの皆さんにもお読み願えればと思います
 中村さんは足かけ2年以上を費やして、司馬ファンの一人の普通のおじさんとしての目線を大切にしてようやくかたちができて出版されました。
 著書の帯(表・裏)では、「お気に入りの3作品『坂の上の雲』『翔ぶが如く』『竜馬がゆく』から1文字ずつをとったペンネーム「坂上翔馬」をひそかに考えるほど熱烈な司馬ファンの著者から、天国の司馬遼太郎とすべての司馬ファンに贈る熱きオマージュ」と紹介されています。

                                            以上