1.社叢より詣で客見る狸かな (社叢:鎮守の森)
2.颯爽とブーツで休日舞子達
3.鬼去りて豆撒く庭は寒月光
4.冬の雷見え切る像や団十朗 (浅草寺境内の6代目「暫く」の像:写真)
5.残寒に骨軋ませる市電かな
6.日向猫海鼠めきたり一茶の忌
7.星満ちて光る海ゆく鮫一尾
8.暮れなずむ森に帰るや寒烏
9.片づかぬ思ひの通夜か寒戻り (同窓生逝く)
10.製油所に凛冽の風春浅し (某社撤退)
11.春時雨銀鼠色に子規の句碑
12.二次式の軌跡描きて巣立つ雛 (放物線)
13.鎌倉や鳩も恨みの実朝忌
14.春疾風樹間にきらり一碧湖
15.頑なに蕾開かぬ辛夷かな
16.地をもたげもぐら眺むる朧月
17.迷ひ猫まつとし聞かば春帰る(おまじない―立ち別れいなばの山の・・・)
18.春雷や夢喰ふ獏も夢を見し
19.玄白が腑分け戸惑ふ海鼠かな
新春から仲春までの句です。句会に入って4カ月になりますが少しは上達したでしょうか。句会では若輩者と毎回苛められております。
以上
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