氏 名
加藤 浩二
 所 属
東燃川崎OB会
 掲 載 日
平成24年 4月23日
表 題

 俳句便り-5

本   文 


  1. 春一番芸妓とまどふ裾捌(すそさば)き

  2. 辛夷散りボールと見紛ふ花弁かな

  3. 酩酊し花の吹雪やけもの道

  4. 木蓮やかたじけなくも紫衣纏ひ

  5. 永き日のスカイツリーや影短か

  6. 浅右衛門参上したるか落椿

  7. ゴキブリを三葉虫と四月馬鹿

  8. 鬼あざみ枯らし余生を過ごしなむ(無理かな・・・)

  9. 楼蘭の美女が塵雑じ黄砂来ぬ

  10. 推古より猿の謀議や花月夜

  11. 剪定やくの字くの字で梅の枝

  12. 来し春や脱脂粉乳コッペパン


 仲春の拙句をご披露します。ところで句作をしていると新たな知識を得る機会が多くあります。

 例えば6番目の句での浅右衛門とは首切りの山田浅右衛門のことですが、詳細を調べたところ初代は吉宗の前で試し切りを行い、代々腕の立つ弟子がその名を継ぎ明治12年には高橋お伝を処刑しました。

 この役は明治14年に斬首刑が廃止になるまで八代続いたそうです。
 くわばらくわばら。(「くわばら」の語源?)

                                                   以上