総研時代の友人と8年ぶりの台湾旅行を楽しんできた。台湾にも数年前に新幹線(高鐵と呼ぶ)が開通し北の台北から南の高雄までわずか2時間で行ける。元々乗り物運賃が安い台湾だが高鐵は65歳以上なら外国人でも半額で利用できるので私のような年金生活者には大変ありがたい。
新幹線や台北、高雄など大都市の新交通システム(MRT)の充実で台湾の交通事情は格段に良くなった。しかし、食品、タクシ-代を中心とした物価の安さや人情は健在だ。旅行の後半は台湾付近で迷走した台風14号に付きまとわれ阿里山頂上まで行きながら急遽日程を変更して台北に移動することを余儀なくされた。この時には阿里山のホテル予約に動いてくれた現地旅行社が自発的にホテルへ連絡して宿泊キャンセル、下山用タクシ-の手配、台北のホテルの確保等をやってくれた他、天候の予測やそれに対するアドバイスなどいろいろと私たちを助けてくれた。
帰国当日、空港のコインロッカ-に荷物を預けて町中まで食事に行った際、同行した友人が貴重品の入ったリュックをタクシ-に置き忘れ「真っ青」になった時のこと。レストランのオ-ナ-や従業員が行列の客を待たせて私たちのためにいろいろ関係先に電話をしたり相談に乗ってくれたことも忘れ難い。20分後にタクシ-の運転手が大汗をかきながら荷物を届けてくれた時には彼の顔は本当に「神様か仏様」に見えたものだ。
尖閣を巡って「日台」「日中」間で揉めているがこれは「国際法」を基に政府間で決めること、私たちは「善意と信頼」を基準に交流を続ければ「近い将来、そんなことは問題でなくなる」そんなことも感じた今回の旅であった。
駿河、甲斐、尾張も昔は敵でした 英生
以上
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