15.「コーラス部」静岡放送局で放送〈「流浪の民」他〉
コーラス部には約30人の部員がいたが、大部分が女性で男性は10人足らずであった。部員の中に早稲田大学のグリークラブに所属していたという若い人(名前は覚えていない)がリーダーとなって、音叉一つ手に持って、各パートの音程調整をしていた。
1度、静岡放送局で練習成果を披露したことがある。日本と外国の歌を何曲か発表したけれども、今ではシューマンの「流浪の民」だけしか記憶に残っていない。
16.「自動車同好クラブ」と運転免許取得〈工場構内での運転練習〉
社有車の運転手の鈴木さんの提唱で自動車同好クラブが作られた。これからの車社会を見越して若いうちに運転技能を身につけようというのが目的である。呼びかけに応じてすぐに10人余の会員が集まった。早速会費を集め取りあえず練習用の安い中古車(オースチン)を購入し、メンバーの増加と共にもう1台ダットサンを追加した。工場内の空き地を利用して鈴木さんの指導で運転の特訓が始まり、一定のレベルに達した者から、静岡運転免許試験場に行って免許取得に挑戦。当時の試験は厳しく1度で合格する人は稀であり2度目で何とかパスした。免許証を手にすると、休日にクラブ所有の車を借りることが出来て、家族を乗せて市内をドライブした。
当時はまだ、マイカーなんて高嶺の花だったので、中古のスクーターやバイクを購入した人が多かった。
17.「アイススケート」同好会で富士五湖へ〈広い山中湖の凍結〉
冬になるとスケート同好会で、バスをチャーターして精進湖や山中湖に出かけた。最近は温暖化で山中湖が凍ることはないが、当時は全面結氷しスケート客で賑わっていた。富士おろしの風が強く、フォローの風に乗って勢いよく滑走するのは良いが、我々初心者は制動が難点で、転んで止まる方法を覚えた。
18.会計部のレクリエーション〈伊豆、箱根、富士方面への楽しい一泊旅行〉
毎年1~2回、気候のよい春や秋に部のレクリエーションを行った。伊豆、箱根、富士方面の一泊旅行が多く、手元にたくさんの懐かしい写真がばらばらにファイルされている。写真を整理してなかったので、旅行時期が不明であるが、湯ヶ島、嵯峨沢、長岡、下田、達磨山、熱海、下田、一碧湖、山中湖、駒ケ岳…などでのにこやかな顔々々のモノクロ写真が残っている。
特に印象的だったのは伊豆の嵯峨沢温泉1泊旅行である。たまたま台風の影響で、夜旅館が停電してしまい蝋燭を回りに立てて就寝まで麻雀。翌日は船で清水まで帰る予定だったので西海岸の戸田港に出る。小さな漁船に乗り込み皆デッキに並んで周りの景色を見ながら出港。静かな湾を出た途端、台風の余波で5m?もあるような大波が押し寄せ、びっくりして船倉の中に逃げ込んだ。そのうち船酔いをする者も出てきた。デッキには最後まで3~4人が残っていたが船長から褒められ船乗りにならないかと誘われたそうである。
以上