慈尊院参道正面上段の、長い急勾配の石段を登りきると、大きな権現鳥居の建つ広庭から、拝殿を通して見える極彩色の華麗な本殿が、森の緑に映えて美しく見えます。
丹生官省符(にうかんしょうぶ)神社は、弘法大師が丹生都姫(にうつひめ)大神、高野御子(たかのみこ)大神の2神を奉祀したのが、この神社の始まりだと云われています。
神社の本殿は室町時代後期の建造物3棟で、国の重要文化財に指定されています。境内は慈尊院南の高台に位置し高燥で清々しく、春の桜の時期には花見客が多く、殊に4月8日の花祭りには町内の小学生が巫女に扮し、雅楽が流れるなか、氏子や見物人の見守る前で「浦安の舞」(鈴の舞)が厳粛に奉納されます。
毎年10月15日には「官省符祭」が盛大に行われ、前夜から神輿が町内を練り歩き、当日には今でも神輿の御渡りが有り、町内の当年産まれた子供の男親達が神輿を担ぎ、118段の石段を下って紀ノ川の水で清めた後、再び石段を担ぎあげる姿は勇壮なものです。
当神社は慈尊院と同じ高野町石道の起点で、高野山案内犬「ゴン」の看板が有ります。 平成16年に「紀伊山地の霊場と参詣道」として、世界文化遺産に登録されました。
写真1 慈尊院多宝塔前の長い石段
写真2 権現鳥居と拝殿
写真3 拝殿を通して見える本殿
写真4 国の重文朱塗りの本殿三棟
写真5 高野山案内犬「ゴン」の絵(白色)
写真6 開運招福の今年の干支馬
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