氏 名
 長谷川 明夫
 所 属
東燃本社OB会
 掲 載 日
平成26年07月01日
表 題

 新緑の奥日光を歩く

本   文 

 奥日光の紅葉の美しさは有名で、毎年TVや新聞でも紹介されるが、6月初めの芽吹きした直後の新緑もまたすばらしく美しい。久しぶりにこの新緑の中を歩きたいと思ったが、例年より早い梅雨入りや個人的な用事もあって、実行する機会が逸していた。ところが6月17日の奥日光は雨天のはずだったが、午前中は晴れるとの予報に変った。新緑が最も美しいタイミングにはやや遅いとは思ったが、今が見頃のはずのクリンソウ (サクラソウの一種) を見たさに、いつものハイキング友だちと3人で行くことになった。

 朝の6時半に新宿駅近くで待ち合わせて、友人の車で出発。東京から埼玉を走っている間は曇り空で周囲もやや霞んでいたが、栃木県に入るとかなり明るくなった。日光市街を過ぎ、いろは坂をほぼ登ったところで車を置いて、ロープウェイで2~3分の明智平に上がる。ここからの男体山や中禅寺湖周辺の壮大な大自然の展望は非常に有名だが、残念ながら、この日は全体がうっすら霞んでいて完璧な眺めではなかった (写真-1、中央に中禅寺湖でその下が日本の名瀑の1つである華厳滝)。 この後、戦場ヶ原前の三本松駐車場に着いたのは9時半。

 まず。戦場ケ原に沿って車道を10分ほど戻り、赤沼からはハイキングコースに入る。特に、湯滝からから流れ中禅寺湖に注ぐ湯川に沿って竜頭滝上まで歩く40分ほどの林間コースは、あまり人に会うこともなく、川のせせらぎと野鳥のさえずりの中で奥日光の静かな自然が楽しめるお気に入りコースだ。この日はやはり芽吹きの頃の色とは違いやや濃くはなってはいたが、日差しの中で輝く緑はまだまだきれいで心が洗われるようだ。 竜頭ノ滝上 (写真-2) も静かですばらしく美しいところ。ここから300mほど滝に沿って下ると (写真-3)、滝つぼになる。この滝つぼ (写真-4) の紅葉も有名で色づき始めるのが早く、TVのニュースで紹介される。

 ここから中禅寺湖に沿って千手ヶ浜までは約1時間半、大部分が山や岩を削って出来たコースだが、ここも快適で静かな歩きが楽しめる。この日もオオルリ、アカハラなどの素晴しいさえずりを聞きながらの心地良い歩きだった。

 途中で昼食をかねてゆっくり休んだこともあって、千手ヶ浜に着いたのは1時近く。中禅寺湖の西岸に広がり、華厳の滝から遠く離れたここ千手ヶ浜は、とても静かでまるでスイスの湖を思わせる美しいところだが、この日はどんよりした曇り空になってしまった (写真-5、左の大きな山が男体山)。クリンソウの群生地 (写真-6) はここからすぐ近く。まさしく見頃とあって、ここだけは無公害バスや観光船で訪れた観光客やハイカーでいっぱいだった。クリンソウはきれいだったが、早々に、ここを離れて、さらに次の目的地の西の湖(サイノコ)に向かう。ところがその途中で雨が降りだした。あっというまに強い雨になったので西ノ湖まで歩くのをあきらめて、今日のハイキングをここで終えることにした。予報より早い雨が残念ではあったが、それでも3時間半ほどの楽しいハイキングができた。最後は無公害バスで駐車場まで戻る。

 機会があれば、秋にまた奥日光に戻ってきたい。いつ来ても奥日光は自然の豊かさと素晴らしさを満喫させてくれる。

以上 

       
 
写真-1
 
写真-2
 
写真-3
 
             
       
 
写真-4
 
写真-5
 
写真-6
 
             
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