鳥居を抜けて参道に一歩足を踏み入れると、両側のテントには何とも懐かしい雰囲気を漂わせた品々が並んでいる。
ここは毎月末の土、日に開催される静岡護国神社の“蚤の市”である。
50近いテントには、陶器やガラスの花びん、グラス、木彫りの仏像や置物、油ランプや古い木工具、ゼンマイ時計、古家具など雑多な品々が並べられている。
ほとんどは手づくりのようで、使い込んだもの、家の片隅に長く置かれたものといったものばかりで、確かに昔は家にあったなぁというものもある。
この蚤の市にOBの小林靖男さんが参加しているというので、訪ねてみた。
絵画が好きなこともあって、彼のテントは古い版画を主体とした展示でユニークであった。
蚤の市を体験されていない人には、一度訪れることをお勧めしたい。そこでは、今は失われた我々の生活を取り巻いていた生活用品が並び、いっとき子供の頃の自分に戻れる。
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