これまで数々の早期退職のチャンス(?)に直面し、その度に「60歳までどうやって生きていこうか?」と悩んだことを思い返すと、その60歳 についに到達したという感慨を覚える。実のところ、一緒に入社した事務系学卒で60歳まで勤務したのは、私一人である。いや同期だけではない、私の1年前に入社した先輩も、1年後に入社した後輩も、事務系学卒者はすべて何らかの形で退職してしまい、私だけが会社に残っているという状況になってしまった。
2000年のEMジャパングループ再編の時40歳代後半であった私は、早期退職するかどうかで非常に迷った末、会社に残った。「残るのが良いのか、辞めるのがよいのか、10年位経ってみないとわからない」とその時の上司に言われたが、それは10年以上経った今でもわからない。人間2つの道を同時に進むことはできないから、現状と会社を辞めたケースを比較することはできないからである。
2000年のEMJ発足の時は、本当に大変であった。2012年に“新生”東燃ゼネラルグループ発足の時から、広報の仕事を始めた。これが、自分にはとても合っている。「この仕事なら、死ぬまで働き続けてもよい」と思っているほどだ。会社にしがみついているわけではなく、周りから頼りにされる存在になっていると(勝手に)実感できる。そして、何よりも、健康でいられるのがありがたい。ということで、とりあえず1年の再雇用契約を会社と締結した。
入社してから37年。このうち、6割強にあたる23年は東燃で過ごした。東燃は自分にとって「故郷」のようなもの。OB会に入り、「故郷」の 懐かしい方々とお会いできると思うと、今からワクワクする。
以上