皆さんはご存知だろうか?右(左)手の親指と中指で作った輪が左(右)手首を回すことが出来なくなると、それは肥満の兆候だということを。私はたいぶ怪しくなっていた。
この3年間で、肋骨骨折、膝靭帯損傷(2回)、足首捻挫、足の小指骨折と、全治1ヶ月以上の怪我を4回も経験し、その都度満足な運動が出来なくなったため、手首が段々と太くなっていたのだ。本当にヤバイと思っていたそんな折、我家に「うちのこ」が降臨した。
今年の春分の日、帰宅した私を待っていたのは、生後2ヶ月の日本スピッツの女の子、すぐに「コロン」という名前を付けた。必要な予防注射が済むまでは大事に「箱入り」で育て、5月下旬にいよいよお散歩デビュー。そして、この日から生活が一変した。
始めのうちは家のそばの公園を一回りするくらいで、15分ほどで帰ってきた。それから徐々に距離を延ばし、2ヶ月以上経った今は、坂道と階段のある道を選び、朝は5時半ころから1時間半、夕方は6時前から1時間の散歩に、外出等の用事がなければ毎日欠かさないで行く。この間に夏本番となって、気温はどんどん上昇し、朝夕といえども、半端でない暑さとなってきた。雨の日も「うちのこ」はレインコートを着て散歩に出かける。
この時の私は、野球帽と黒のトレーニングウェア、それにスニーカーという出で立ちである。独りで住宅街を歩いていたら「不審者」と間違われ、通報されてしまわれかねない格好だが、そこは「うちのこ」同伴なので誰からも白い目で見られることはなく、むしろ「カワイイ」と声を掛けられることもしばしばである...「うちのこ」に対してだが。
帰ってくれば全身汗みずくとなり、特に飲み過ごした翌朝の散歩では一気にアルコールを飛ばし、その後のシャワーの爽快さは、まさに言葉もない。つい先日も、かかり付けの医師から『最近減量しました?』と訊かれ、嬉しくなって『ええ、「うちのこ」と毎日散歩しています』と答えたほどである。もちろん、手首はキッチリと回るようになっており、着実に「うちのこ」効果が現われている。
ただ、残念ながら、体重計に乗る勇気は、未だない。
以上