海外を旅する時には、可能であればレンタカーを借りて自分で運転するようにしている。車での旅は、圧倒的に自由度が大きく、「自分で旅をしている」という実感を持てるためだ。定年退職と再雇用の間に、約3週間の休暇を取り、欧州を車で回ることにした。訪問国は、イギリス、ポルトガル、フランス、スペイン、イタリア、スイスの6か国。途中2回飛行機で移動したものの、車での総走行距離は約6000kmに達した。
昔に比べると欧州を車で旅することは、ずっと容易になった。その最大の理由は、カーナビ(現地ではGPSと言う)の発達である。日本でガービン社のポータブルカーナビと欧州道路マップデータを購入していき、現地のレンタカーのダッシュボードに乗せれば、日本語での道案内が可能である。道に迷わなくて済むという安心感は大きい。ただし、高速道路の無人料金所で日本のクレジットカードが使えず身動きできなくなる等のトラブルは発生するので、そうした問題を解決できる最低限の語学力(幸い現在ヨーロッパ大陸では昔に比べ英語が良く通じる)と気力が不可欠である。
今回は、岩波新書の元編集長を含む3人の男旅であった。好奇心の塊のような3人であるが故「あそこにも行きたい、ここも見たい」という忙しい旅であった。ゆっくりと食事する機会は限られていたためか、帰国してみると体重が3㎏減っていた。
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