桜の開花宣言や満開情報が飛交う4月初日、里山づくりや炭焼き仲間の80数歳になる先輩友人からの情報で、広葉樹、針葉樹が鬱蒼としげる「奥山」と言われる山に入った。
そこは近年、畑地帯総合整備事業で開発された農免道路から山あいに1km程入った、あまり一般の人が立ち入らない場所だった。
狭い藪道を駆け上がると、言われなければ見落としてしまいそうな藪の中に巨大なヤマザクラが空に向かって立ち上がっていた。
外見の胸高幹周6~7m、株立ち姿で幹周1~1.5mの幹が6本程伸びている。淡い薄紅色の花は満開なのに、根元から仰いでも曇り空にのみ込まれはっきり見えない。
一瞬、ヤマザクラの巨大さに驚き、言葉も出ない。「こんな巨木があったのか!!」。
翌日、わが町のさくら保存会の会長、巨樹の会の会長を案内し見てもらったが、皆その存在を知っている者はいなかった。
樹の大きさ、姿から樹齢は500~600年か?とお互い勝手に推測し呟いた。
今後、胸高幹周や樹高、樹齢など専門家を交え調査を進めていこうと語らいながら、わが
町の「お宝」になるか、大切に守っていこうと自然にドップリ浸かった、別の花見の体験でした。
以上