京都府の桜名所として紹介されるのは京都市内の神社、寺、公園が主であるが、今回は洛南に位置する八幡市の背割堤(せわりてい)に咲く見事な桜並木を紹介します。
丹波からの桂川、琵琶湖からの宇治川、伊賀からの木津川が合流する八幡市の背割堤地区で、宇治川と木津川を分ける堤防に沿って両側から植えられたソメイヨシノ250本の桜並木は、ほぼ東西に1.4㎞続きます。堤防の中央には遊歩道が設けられており、桜の枝が両側から重なりトンネルとなっています。青空と桜、堤防の緑のコントラクトが素晴らしく景色は圧巻でした。
堤防から降りて河川敷から見上げる桜も見事でした。
背割堤の由来は、明治時代には木津川と宇治川は淀のあたりで合流して淀川となり、大阪湾に流れ込んでいました。しかし淀川で多数の水害が発生したため、淀川改良工事が行われました。その際、木津川の堤防の背を割る形で宇治川の流路が付け加えられてできたのが「背割堤」です。いまでも宇治川と木津川が、ゆるやかに合流する役目を果たしているそうです。
秋の11月上旬から12月上旬には、このソメイヨシノが色鮮やかに紅葉し、トンネルとなり見応えのある景色が見られるとのことです。川の水面も錦色に彩ると地元の人に聞きましたので、機会があれば訪れたいと思っています。
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