♪~“紅もゆる丘の花、狭緑匂う岸の色”で有名な旧制三高「逍遥の歌」の記念石碑が、京都市左京区の、吉田山頂上(標高105m)にあると聞き見てきました。登山道は幾つか有りますが、東麓の神楽岡から、石段と細く険しい山道を登り、山頂で記念石碑を見て写真に撮り、展望台から美しい京都市内を一望して、西麓の京都大学方面へ下山しました。
私は昭和一桁生まれで戦前、戦中及び終戦直後の育ち盛りの頃、今のような演歌や歌謡曲は聞かれず、近所のお兄さん達の旧制高校寮歌や逍遥歌等を、耳にしながら育ちました。この他にも「嗚呼玉杯に花受けて」「琵琶湖周航の歌」や、寮歌では無いが「妻をめとらば」や「男なら」を聞き覚えで、今でも一番くらいは唄う事が出来ます。
かつて高下駄の音を響かせながら、バンカラにマントを翻して闊歩した旧制高校世代も、超高齢化が進み、彼らがこよなく愛した寮歌等は、今まさに消え去ろうとしています。
戦後生まれの方達は、昭和25年の学制改革で廃校、吸収合併された旧制高校の寮歌や逍遥歌は知らないでしょうね。
殊に「紅もゆる丘の花」は、明治38年に出来た歌とは思えない詞、曲共に良い歌だと思いますが、如何がでしょうか? 今後も永く歌い継がれる事を望んでいます。
以上