氏 名
 村上 忠
 所 属
東燃川崎OB会
 掲 載 日
平成29年05月16日
表 題

 スリランカと日本との繋がり

本   文 

 今年2月にスリランカ(旧セイロン)を旅してきました。帰国後にスリランカの話をしても殆どの人は関心が薄く、『なんでそんな所に行ったの?』と質問される始末です。
スリランカは北海道の8割位の大きさで、『インド洋の真珠』とも呼ばれる島国です。2500年の歴史があり、仏教遺跡等の8つの世界遺産を持つ見所の多い国ですが、8年前まで内乱が続いていた事もあって、忘れられた国になっています。しかし、日本との繋がりも強いので、その一部をご紹介します。

1) 第二次世界大戦後のサンフランシスコ講和会議でスリランカ代表のジャワルダナ(後の初代大統領)が『憎悪は憎悪によって止むことなく、愛によって止む。』という仏陀の言葉を引用して行った演説がそれまでの会議の流れを大きく変え、日本への多額の賠償金請求や日本分割統治案が消えたとされています。仏教思想を持ち日本を愛してやまなかったジャワルダナに救われた日本は感謝の気持ちを込めて、戦後の復興後にODAやJAICを通じて多大の資金・技術援助をスリランカに行っています。

2) ジャワルダナの影響や日本からのインフラ投資等への協力の影響もあってか、スリランカ人は親日的です。皇室の情報などを含めた日本についての報道も頻繁に流れていて、日本への関心が非常に高い感じです。同じ仏教国という事からも日本に親近感を持つのかも知れません。

3) 現在、120社を超える日本企業がスリランカに進出しています。例えば、50年近くも前から進出している陶器のノリタケやYKK、紅茶のキリンビバレッジ等で、スリランカ人の真面目さや手先の器用さが評価されている様です。内戦終了後、安定的に経済成長を続けており、インフラ整備にも注力していて、今後更なる発展が期待されそうです。

 スリランカは観光面でも経済面でもこれから大きく伸びる可能性のある国です。マスコミ等で流れるスリランカ情報には関心を持って見られる事をお勧めします。

 なお、写真の説明は下記の通りです。

  写真-1; 10世紀頃のポロンナルワの仏教遺跡
  写真-2; 10世紀頃のガル・ヴィハーラの涅槃仏
  写真-3; シーギリヤロックの遠景(5世紀頃、この上にお城があった)
  写真-4; シーギリヤロックを登る(200m)
  写真-5; 国立公園内のサファリ
  写真-6; ペラヘラ祭りで仏歯を納めた舎利容器を背に乗せた像

以上 

       
 
写真-1
 
写真-2
 
写真-3
 
             
       
 
写真-4
 
写真-5
 
写真-6
 
             
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