氏 名
日野 隆
 所 属
東燃総研OB会
 掲 載 日
平成30年09月16日
表 題

 南シベリア昆虫観察・採集の旅

本   文 

 中学生の頃に蝶の観察・採集に興味を持ち始め、今日まで50年以上続けています。実際に観察・採集に出かけるのは主に国内でしたが、10年ほど前から時間に余裕ができたため海外に出かけるようになりました。寒い地方の蝶が好きなため、アラスカ、カナダ極北部、ニュージーランドなどに出かけました。シベリアにもぜひ行ってみたいと思っていましたが、言葉、入域・採集許可など個人では難しい点も多く、実現しませんでした。
 しかし今年6月、知り合いが催行したツアーに参加してロシア南シベリアのイルクーツク西方、東サヤン山脈に行くことができました。イルクーツクへは成田からの直行便が今年から就航し、約5時間のフライトですのでかなり便利になりました。

 イルクーツクは写真1のようにバイカル湖から流れ出るアンガラ川の畔にあり、街並みの美しさから「シベリアのパリ」と呼ばれることもある、と通訳の女性は言っていました。しかし、先の大戦後の抑留地の一つであったため、この地名にあまり良い印象を持たない日本人もいるのではと思います。このアンガラ川は大昔に地理で習ったシベリア三大河川の一つのエニセイ川になって北極海まで流れています。
 バイカル湖は南北に長い湖ですが、写真2はその南端部にあたる場所です。写真3は蝶の観察・採集をした、なかなか気持ちの良い草原です。写真4は給水のため地面に止まっているミヤマモンキチョウと言う蝶です。日本では同じ種類の蝶が中部地方の高山に棲息しています。写真5は東サヤン山脈の標高2000m付近にあるツンドラの草原です。ここではウスバキチョウを見ることができましたが、止まってくれないため野外写真は撮れませんでした。
 日本に帰ってから標本にしたものを写真6に載せました。同じ種類の蝶が北海道大雪山に棲息していますが、日本では特別天然記念物になっているため採集することはできません。

写真説明
 写真1. イルクーツク
 写真2. バイカル湖南端部
 写真3. イルクーツク西方の草原
 写真4. ミヤマモンキチョウ
 写真5. ツンドラ
 写真6. ウスバキチョウ 

以上 

       
 
写真1
 
写真2
 
写真3
 
             
       
 
写真4
 
写真5
 
写真6
 
             
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