氏 名
岡本 敬
 所 属
東燃川崎OB会
 掲 載 日
令和01年07月01日
表 題

 バリエーションルートへようこそ

本   文 

 4年前頃から普通の登山ルートに飽き始め、登山地図には掲載されていない登山道(所謂バリエーションルートと称される登山道)に目覚めた。都合100ルートほど登っている。

 今回は、奥多摩の東京都と埼玉県の境界にある酉谷山(とりだにやま)を源流とする小川谷を詰め、石楠花尾根の急登を攻め、登り一般道の長沢背稜を縦走して戻ってくるルートを計画しました。

 小川谷への林道は8年前の東日本大震災の影響で林道はあちらこちらで崩壊し、通行止め状態になってます。今年春先から、同好の志によって崩落場所のロープ補助がなされたことを知り、ダメ元で行ってみました。無事安心して通過出来ました。感謝です(写真①)。無論一般ハイカーレベルの人はダメです。

 小川谷の源流地点は三又と呼ばれ、滝谷、悪谷、酉谷の三つの谷が合わさって小川谷となって流れて行きます。久しく人が訪れていない秘境感をひしひしと感じます(写真②)。一服の後、目の前の急登(と言うより壁、写真③)を四足歩行で登り始めます。掴まるものはありません。必死で激坂を登り詰め、さあこれからというところで、目の前を横切る黒い物体が…? 熊が出たぁ!! 相手の熊も驚き、すぐ逃げていったのですが、熊鈴や笛を吹き鳴らししばらく様子見する。さてと歩を進めると、前方20~30m先にまた黒い物体が…。焼け焦げた切り株の様にも見える。じっと見てると上部が動いた。熊が待ち伏せしていた! 写真を撮りたかったのですが、フラッシュで興奮する可能性があり、やめました。静かに退却することにしました。ここは熊のテリトリーで、人間はお邪魔虫です。

 当初の計画から別のバリエーションルートに変更し、興奮した頭を綺麗に咲く花(写真④、⑤)で癒し、ハナド岩と称する見晴らし台(写真⑥)からの眺めを収め、今日一日の安全に感謝、感謝した次第です。

 

以上 

       
 
写真①
 
写真②
 
写真③
 
             
       
 
写真④
 
写真⑤
 
写真⑥
 
             
写真をクリックすると拡大写真が見られます