今よりもっともっと貧しかった子供のころ、遊び場所は富士川の河川敷で、たくさんの雑草が生えていた。中には食べられる草がたくさんあって、名前や食べ方はガキ大将を通じて子供たちに伝承されていた。
その中のひとつに「ツンバナ」がある。その花穂がまだつぼみの頃、吸って甘さを感じていた。またその草の根を掘って噛みつぶして甘さを喜んだ。
他にもスイバの葉を噛んだ。これは名前ほど酸くなかった。イタンドリ(イタドリ)は茎の皮をむいて噛んだ。これはすごく酸っぱいので、塩をつけて噛んだ。
ガキ大将に教えられた「ツンバナ」は正式にはツバナで、チガヤの花穂をツバナと言うのだそうで、老人になってから正式名を知った。
当時の小遣いは一日5円だった。駄菓子屋に大きな海ツボが一個5円で売っていた。小遣いが少ない分、草をかじって補っていたが、そのころは小遣いが少ないなんて考えてもいなかった。
子供のころ遊んだ河川敷で、今は散歩や植物観察、バードウオッチングを楽しんでいる。
写真説明
写真1 チガヤの群生
写真2 チガヤの種
写真3 コバンソウ 本物の小判なら・・・・
以上