鎌倉 円覚寺の梵鐘は、1301年(生安3年)刻銘のあるもので、洪鐘(おおがね)と呼ばれ、昭和28年11月に国宝に指定されています。
洪鐘は、九代執権北条貞時が江ノ島弁財天に七日七夜参籠して、失敗続きの鋳造に成功しました。貞時は、鋳造成功に感謝し円覚寺に弁天堂を建立し、江ノ島で弘法大師が刻んだと伝えられる弁財天を円覚寺の鎮守として祀ったといわれています。
これらにまつわる縁起により、円覚寺と江ノ島神社と共同で60年に一度の祭礼「洪(おお)鐘(がね)弁天(べんてん)大祭(たいさい)」が行われるようになりました。
文献では、1480年(文明12年)以降から行われてきたとも記されています。
大祭は、2020年に開催の予定でしたが、コロナ禍のため今年の10月29日(日)に開催されました。当日は、円覚寺、江ノ島神社、北鎌倉の八雲神社、地元の方々が参加する600人以上の祭礼行列が、県道を交通止めにして建長寺 → 小袋谷交差点 → 円覚寺間を行進し、60年に一度の洪鐘弁天大祭に、多くの見学者で賑わいました。
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洪鐘弁天大祭案内 |
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国宝の洪鐘は、高さ259㎝,口径約142㎝で鎌倉では最大 |
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石造蛇型弁財天(宇賀神)を祀る、円覚寺弁天堂円覚寺と
江ノ島神社の弁財天は、「夫婦弁財天」と呼ばれ、60年に一度洪鐘弁天大祭で出会うと伝わります。大祭に先がけて9月11日に、円覚寺で仏事と神事の合同祭礼が行われました、 |
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祭礼行列1 円覚寺弁財天のご神体を乗せた八雲神社の御神輿 |
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祭礼行列2 行列中央は子供達が作成した模型の洪鐘。次回の洪鐘弁天大祭を担う子供達が先導します。 |
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祭礼行列3 円覚寺の僧侶も行進 |
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